旅で学んだこと ツェルマット①
12月9日に51日ぶりにブログを再開したところ、「加藤さんがこれまで仕事、プライベートで行った旅先(国内外) で、これはマネをすべきと思うようなことを教えてほしい」というリクエストが、messenger、LINE、メール、zoom会議での雑談タイム等で30人近くから寄せられました。
ありがたいな~と思いながらも、3日ぐらい何を書こうか考え、ツェルマットからスタートすることにします。
2012年10月 1~9日まで釧路、阿寒、弟子屈の仲間と共にツェルマットに5泊、帰りの飛行機の関係でジューネーブに1泊とゆったり目の日程を組んで視察旅をしました。戻って地域へ還元すること、学びを1つでも実現するためにはどうすべきかを考え、男女比を半々にし現場のなるべく若手の方に参加してもらえるように調整しました。DMOの先進地でのインタビューやディスカッションがメインでしたが、それに加えて世界トップクラスの山岳リゾートを体感することも大切な目的でもありました。自費で自己責任で結構スリル満点のアクティビティにも挑戦してきました。
ツェルマット(村)について簡単に説明します。
標高は1640 メートル、村の総面積は242.7 ㎢(そのうち居住区は 0.7%)、人口は約 5,600 人、ツェルマットと言えば「マッターホルン」ですがその高さは4,478 メートルです。来訪者は2,087,944 人(2017 年のデータ)です。
この旅での日本からのアクセスは、飛行機でチューリッヒに到着し入国検査もなしに荷物を引き取ります。とっても歓迎されていることを感じながら外に出ずに通路でつながっているチューリッヒ駅に向かいます。
スイスの国鉄パスを使うために窓口に立ち寄りチェック(日付印を押してもらう)し、スイス鉄道SBBでウェスプまで移動します。ウェブスでMGSに乗り換えてツェルマットに向かいます。その電車も降りたホームの向かい側に待っていてくれるので、時間を気にして走るといった乗り継ぎのストレスもありません。ゆるやかなスロープがあるので、大きな荷物を抱えていても子供連れでも車いすでも、自転車旅の人も、乗り継ぎや町に出るために改札を通るのも、苦になりません。なぜこういう運用が出来るのだろうと、近隣のまちに移動するとき、帰り道ジュネーブまでの国鉄の中でも考え続けていました。
で、どのくらいの時間かかるのか? チューリッヒの駅からツェルマットの駅まで3時間49分でした。なかなかの移動時間です。車だともう少しかかります。でも私を含め、多くの方は移動中の窓の外の景色を見ながら、ワクワクしながら過ごすのです。
さて、説明が長くなったので、あと1項目で今日は終わりにします。
実は、日本出発10月1日~というのがポイントのひとつでした。ツェルマットをはじめとしたスイスの夏の観光シーズンは6月から9月まで。10月からはオフシーズンです。ツェルマットでも、旗艦ホテル他が12月の冬シーズンインを控えて2か月の休業(建物のリノベーション、スタッフの休暇)に入っていました。でもプチホテルなど中心に営業はしているので、町全体が休業という感じではありません。
そのため、ベストシーズンの半額から30%offで普段なら泊まれない良いホテルにも泊まれます。もちろん飛行機代も大きく違います。この日程のおかげで私たちは、ヨーロッパのスパコンテストで1位を取ったこともある、伝統あるプチホテルに泊まることが出来ました。
この時期は、ピークから見ると圧倒的にお客様が少ないので、まちなかも落ち着いてゆっくり歩くことが出来る、つまり普段のツェルマットが見られる時期でした。さらに木々が色づく10月初旬は美しく温度も北海道人にはちょうど良く比較的落ち着いたお勧めの時期です。これは日頃より大変お世話になっている、観光カリスマでツェルマットが本拠地の山田桂一郎さんからアドバイスをいただいていた情報です。かなりお安くて快適、最高でした!
せっかく滞在するなら、伺う私たちにとってはゆったりと出来お財布にも優しい。そして説明をしてくださる方にとっても、時間の余裕がある時期を選んで行くのは、基本ですよね。
明日は地域アイデンティティを育みながら、稼げる仕事を作ることなどについて、書いてみたいと思います。