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北海道はラーメン天国 函館・釧路・根室ラーメン、そしておでん。

札幌ラーメン、旭川ラーメン、函館ラーメン、釧路ラーメンで「北海道4大ラーメン」と言われています。少し前までは3大ラーメンが主流でしたが、今では釧路が入ってきました。

その他にもラーメンでまちづくりをしている、上川町や有名ラーメン店主を輩出している美深町などラーメンにゆかりの深い町はたくさんあります。

今回は、函館、釧路、根室という漁港を抱える町のラーメンの共通点(これは5年前に自分が気が付いたことで裏付けはありません)を書いてみたいと思います。

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函館市で「ラーメン!といえば、塩ラーメン」というほど、函館では塩ラーメンが当たり前です。函館で塩ラーメンが一般的な理由としては、かつて華僑が函館に多く訪れ、移り住み飲食店を開いたときに提供していた支那そばが、華僑の多くの出身地である江南地方でよく食べられていた塩スープだったためと考えられています。1884年(明治17年)に「養和軒」というお店が「南京そば」というメニューを提供していたという史料が残っています。

昭和初期に数店舗市内にあったラーメン店を知る人は、まっすぐの細麺と澄んだスープのあっさり味だったと話してくださいました。この辺りの志那そばを原点に函館ラーメンは今に続いていると思います。

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釧路観光コンベンション協会や民間団体の釧路ラーメン麺遊会が、細ちぢれ麺とあっさりした醤油味のスープを基本としたラーメンが「釧路ラーメン」であると定義しています 。

大正時代に釧路の食堂で横浜から来た料理人が持ち込んだラーメンが発祥であるという説が釧路ラーメンの最初とも言われています。細麺と豚骨スープのもので醤油味の麺料理を当時は、支那そばと呼ばれていたそうです。これは函館と同じですね。

 

細麺+豚骨を釧路の風土に合うよう味を改良し、昭和初期にかけて屋台で広まったものが今の釧路ラーメンの原点と言われています。現在は、スープは削り節と鶏ガラと玉ねぎ。麺は特注の細めのちぢれ麺を使います。自家製麺を使う店も多いようです。定番は醤油味です。初めて釧路ラーメンを食べたのは多分10年前でした。あまりの細麺と見た目よりもあっさりした優しい味に驚きました。ラーメンを普段食べない味覚に厳しい同僚が、このラーメンなら食べられると言ったことも良い思い出です。

釧路ラーメンの特徴の一つは添加物・防腐剤を使わないこと。このため、痛みや乾燥が早く市内だけで食べられていたようです。この純粋さが釧路ラーメンの認識を全国に広める妨げとなっていたと教えてくださるラーメン店主がいました。釧路人の実直さを感じるエピソードですね。

 

 

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根室のラーメン屋に連れて行ってもらったのは、5年前です。かなりの衝撃がありました。なぜなら、行く店行く店に大体おでんが置いてあったからです。

好きなの自分で取って~と、かなりカジュアルな感じと、昼からラーメンを食べる前におでんを食べる習慣があることにびっくりしました。確か、こんにゃく¥60、玉子¥70、魚肉ソーセージ¥60と、小中学生のお小遣い価格だったのにも驚きました。

 

ラーメンに戻ります。麺は細麺ちぢれ系で昔ながらの魚出汁あっさりラーメンです。並々とつがれたスープで手を火傷しそうになりました。

釧路同様、自家製の縮れ麺に具はネギ、メンマ、チャーシューとシンプルな昔ながらのラーメンが美味しかったです。

 

中太麺に味噌というThe札幌ラーメンで18歳以降育った私が、函館、釧路、根室のラーメンを食べて気が付いたことがあります。

各まちのラーメン店主や一緒に行った方の考えに影響を受けすぎかもしれませんが、3つのまちとも、産業と働く人がラーメンの形状(構成)に共通点があるように思いました。

1.漁師さんは忙しいので、早く食べたい。だから早くゆでられる細麺。

2.麺も大事だけどスープが大事。丁寧な出汁に感動してしまいます。寒い体を温めるために飲みやすいさっぱり系を丼いっぱいに注ぐ。

3.ねぎ、チャーシュー、シナチクと具材はシンプルで潔い。

函館、釧路、根室のラーメンは、働く人のためのラーメンなんだと考えると、なお一層美味しく感じました。このシンプルさが毎日でも食べられると人気の秘訣なのかもしれませんね。

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