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北海道のお米は本当に美味しくなりましたね。

かつて、作付面積、生産量ともに日本一でありながら、「味が良くない 」と低評価だった北海道米 。作った米を政府が買い取ってくれたため耐冷性と収量性が重視され、おいしさは度外視されていました。

父の実家が十勝の池田町で私が小さい頃は水田農家でした。その当時、米を作っているおじいちゃんたちが「美味しくないよな」と言っていたことを覚えています。子供ながらに不思議で少し悲しい気持ちになりました。

 

しかし、生産調整(減反政策)によって栽培面積は一挙に減少 し、 北海道の米づくりがピンチだ!という危機意識が高まりました。そして、1980( 昭和 55 )年 、行政と民間が一体となって取り組む「 優良米早期開発プロジェクト 」がスタートしました 。

 

努力の結果が実を結び、1984( 昭和 59 )年 、このプロジェクトから生まれた最初のおいしいお米が「 ゆきひかり 」。そして 1988( 昭和 63 )年 、「 きらら 397 」が誕生しました 。

「きらら397」は名称とキャラクターのかわいらしさ、テレビコマーシャルの本数の多さも相まって、北海道民にとってとても身近で大切なお米だったと思います。1988(昭和63)年には優良品種認定を受けました。間違いなく北海道米のイメージを大きく変えるきっかけとなった品種だと思います。

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北海道米の歴史を5年前に調べました。「きらら397」の登場によって美味しい北海道米の基礎が築かれ、耐冷性が強い「ほしのゆめ」の登場によって、美味しい北海道米が全道に広がったと言ってよいと思います。

その後、「ななつぼし」、「おぼろづき」、「ふっくりんこ」といった良質な北海道米が次々と登場し、美味しい北海道米の認知度が、全道から全国へと徐々に広がり、知名度も評価も高まりつつあります。

繰り返しますが、きらら397は、”美味しくない北海道米”というイメージを覆してくれた特別なお米だと思います。長い間北海道米を支えてきた代表的な品種です。そして、きらら397は、「ほしのゆめ、ななつぼし、おぼろづき、ふっくりんこ」といった美味しい北海道米の基礎となった品種であり、現在でも多くの作付けがされています。

 

100年以上品種改良に携わり、 数多くの品種を開発してきたのが上川農業試験場です。「きらら397」が生まれたのもここです。 全国で人気の品種「ゆめぴりか」や直播用新品種「上育471号」など、 おいしい北海道米づくりの中心です。3度ほど見学と取材にお邪魔したことがありますが、そのたびに育種という果てしない仕事に関わる多くの人の真っすぐな心に感動します。

 

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「ゆめぴりかコンテスト」、「米1グランプリ」といった、技術を競う取り組みも増えてきました。

ゆめぴりかコンテスト2019では、上川地区JAひがしかわと、後志地区JAようてい(蘭越地区)の二地区が最高金賞に選ばれました。最高賞が2つというのは異例のことです。審査の結果、最初の投票で2産地が同率1位となり、この2産地に絞って決戦投票を行いましたが、結果は同じだったそうです。

 

ゆめぴりかは、平成21年産デビューの新しい品種で、特Aを獲得した北海道米の中でもブランド米として最高級に位置づけられる美味しいお米です。大変お世話になっている和食の料理人さんによると、炊きあがりの艶は抜群で、粘りも粘り過ぎなく非常にバランスがとれているお米だということです。

ゆめぴりかの名前は、一般公募で決められ、『夢』とアイヌ語で美しいを意味する『ピリカ』を組み合わせたもの。マツコ・デラックスさんのコマーシャルの力もあって、全国区になりました。また、平成21年産からANA国際線ファーストクラスの機内食に採用されたことも、道民にとって喜びです。ニュースになったという意味では、平成20年産のななつぼしと、ふっくりんこは天皇献上米に選ばれたことも嬉しかったです。

 

 

 

 

 

 

 

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