Uターン、Iターン、Jターン移住者の意見をもっと聞きましょう
- 進学や就職を機に都心部に行った地方出身者が再び地方に戻ってくる「Uターン」
- 出身地とは全く違う別の土地に移住する「Iターン」
- 地方出身者が出身地の近くの都市(町)に移住する「Jターン」です。
当たり前のように使っているUターン、Iターン、Jターンについて振り返ってみました。特にJターンはまだ一般的になっていないですよね。
UIJターンを促進することは都市から地方への移動につながります。都市の一極集中を解決するためにも重要な取り組みです。そこで、合同説明会などを開催して地方での就職をサポートするなどのさまざまな取り組みが行われています。
でも、U・Jターンに関しては、15歳、18歳までの期間に地元を誇りに思えるような教育が必要だと痛感しています。
田舎がだめで都会が素敵と親が思っていたら、日頃からそういう会話をしていたら、子どもも同じように考えます。
この町は不便なこともあるけど、ここでしか出来ないことがある。他の地域と比べて、素晴らしい文化があること、繋いでいくべき素晴らしい産業や工芸などがあることを、小さいうちに知る機会を作っていなければ、進学や就職で一度外に出た若者が戻ってくるはずがありません。
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北海道あるあるを紹介します。
役場職員や、地元で大きな会社経営者の子供たちが札幌の中高一貫校に行っている率がものすごく高い(50%超え)の町を知っています。地元は教育レベルが低いから送り出したと言う人。あまり深く考えずに子供たちが行きたいというからと都会に住まわす人と様々です。でも、自分の子供は札幌に出す、退職後自分が暮らすマンションを札幌に買っている方と、その町の20年、30年先の未来の地域づくり、まちづくり、人づくりを本気に進める気にならない…、辛いなということが時々あります。
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その町の特別な価値、オンリーワン、ナンバーワンを知り、認めているのは移住者だと、私は断言していいと思っています。
だから、移住者対策、シティプロモーション、ふるさと納税の商品づくり、町の将来を考える会議には、地域に溶け込んで積極的に情報発信している移住者に入ってもらわないとダメですとお話しています。
例えば、実際の話なのですが。今北海道のある町にいる移住者さんは、奄美大島、宮古島、そして北海道の◇◇島と、○○町、▽▽村のどこかに暮らそうと迷い、全部に滞在してみて選び抜いてこの町に暮らしているのです。
自分の人生を賭けて移住してきた人の目を活かさない手はありません。
都会に暮らしていて、時には外国暮らしも経験してそのうえで、今の町に来て満足している新住民から、小学校、中学校の子供たちに「きみのふるさとは、素晴らしいんだよ。特別なんだよ」と話を聞く機会を作っているまちは、Uターン率が高いという実感があります。私が関わらせてもらっている、浦河町はそういう素晴らしい町の一つです。
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開発こうほう(開発協会発行)で、私は「飛翔のレシピ」というインタビュー連載を持たせてもらっています。UIターンして、地域に刺激を与えて暮らしを楽しんでいる人を訪ねてお話を聞くという内容です。
1回目 栗山町 (2019年6月)コミュニティレストラン、宿を作りタウンプロモーションを行っている。
2回目 利尻富士町 (2019年8月)島を遊び尽くすプロフェッショナルガイド。
3回目 天塩町 (2019年10月)牛が好きで、台湾から移住してきた女性。
4回目 豊富町(2019年11月) アトピー治療をきっかけに移住し、道北全体を飛び回り健康づくりをしている。
5回目 鹿追町(2020年1月) 北海道で暮らすことに憧れ、網走で学び、十勝で家族を作りご両親も呼び寄せた。
6回目 中頓別町(2020年2月)事業継承(担い手)を、さらりと行い、自分自身の成功事例を積み上げている20代。
7回目 美深町(2020年6・7月)美しい景観に惹かれ、理想の暮らし方を宿主として体現している。
今後は10月号が白老町の方、11月号が帯広市の方、1月号が東川町の方。来年は函館、美深、美唄の方を取材することが決まっています。
PDFで読めますので「飛翔のレシピ2019」などと検索してみてください。エネルギーにあふれる方ばかりです。