GO TOトラベルだから「旅」を考える その17 どう謝るべきだったのか
昨日の二つの温泉ホテルについての話題は、予想を超える反響でした。通常の15倍の方に読んでいただいたようです。驚きました。
さらに、宿泊事業者さん、行政、旅行代理店、マスコミ、研究者など様々な立場の方から、真剣な怒りが私個人宛にも多く届きました。ありがとうございます。こうした北海道に関してのマイナス情報は出すべきではないのでは?と、かなり迷って投稿しました。そしてこれだけの結果を出した以上、通常の投稿に戻していいのか迷いました。それで、消費生活アドバイザーとして「契約」「説明責任」を研究した者として、PRプランナーとして「謝罪」のプロとしてまとめをしたいと思います。
ミスするのが当たり前と考えて対応策を準備しているアメリカ、ミスは起きない前提で日々を送る日本の差を1996年にチャイルドシートの安全性を検討している中で学びました。今回はサービスの不十分さと、説明不足と、詫びの問題点を考えてみます。
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今回旅人で消費者である私の友人が傷ついた点をまとめます。
1.コロナで新婚旅行に行けなくなったので、代わりに露天風呂付きの高級なホテルを選んだのに、サービスは3流だった。期待していただけに残念。
2.ウニを食べておなかを痛くした夫、匂って危険とやめた自分いずれも不満が残っている。
3.2度同じことを言ってもサービス対応が変わらなかったので、あきらめた。
A. おなかをすかせて会場に行ったら、食べるものが見当たらなかった。
B. 追加で出てくるのかと聞いたら、あと30分で会場を占めるから新しい料理は無理だと言われた。
C. カップラーメンを渡され、「これでなんとか」と言われた。
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1の残念ポイント→有名ホテル、高級ホテルだから良いサービスを受けられると思っていたのに期待外れだった。
2→浜育ちの夫婦が旬のウニを期待していたのに、まともなレベルが提供されなかった。翌朝、体調不良を伝えたがお詫びはなかった。基本が出来ていない。
3→2度同じスタッフだったのかは確認していないが、注意やクレームを受けたら、スタッフ間で共有すべきだった。
A→三密を避けるために、ホテルに依頼されて入場時間を遅くしたのに。騙された!
B→お客様の気持ちよりも、ホテル側の都合しか考えていない。
C→そんなに文句言うなら、これでも食べてという相手の想いが透けて見えた。
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●1~3の方は、食事時間に2回、お風呂の温度について依頼した時1回、チェックアウトの時1回と4回のお詫びのチャンスがあった。それが出来なかった。
●A~Cは、お米を炊いて、おにぎりにしてそれとカップラーメンをセットにして、遅い時間で食べられなかった客全員に夜食を配布するなど、夜ご飯を満足に提供できなかったというミスを本気でとらえたら、回復させるための行動をとるチャンスはあったがしなかった。
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謝っても許されない、ダメな謝罪があります。
①表面上は謝っているようだが、お詫びの言葉がない。
②責任があることを認めない。
③誠意が感じられない。
今回の2か所では、詫びがなかったのが一番の問題点だと思います。
では、どう取り組めばよかったのか?私がその現場にいたら次のように行動しました。
心からのお詫びの言葉を述べる→反省の態度を表す→責任を受容する→賠償する→今後の対応・対策について説明する
謝罪の場では、感情の食い違いがあるという前提で臨んでください。
こちらは90%以上の悲しみと怒りに包まれていても、相手方は50%ぐらいにしか感じていないことが実は良くあります。これによって、自分は謝ったのに相手方は誠意がないと感じるという齟齬が生まれます。
心からのお詫びをして反省の気持ちが伝わると、悪い印象が少しでも回復することはあります。
謝ることは難しい、今回のケースでそれを思い出しました。