2020.07.14 人財育成 ブログ コミュニケーションUP
3年目の壁 その1 辞めるのを止めるべきか
7月に入り、化粧品メーカー、ホテル、美容室、エステ、保育園などの主にサービス業に属する方々から、新人対応の今後についての相談が多く入りました。
息子は外資系量販店の販売業で5年目、娘はマスコミで3年目と似たような子供がいることもあり、共感できる部分が多いです。
相談の主旨はほぼ同様です。「3年目になって、夏のボーナスをもらって辞めたい。次の職場は決まっていない」といった社員からの申し出が6月末ぐらいから多くなってきた。やっとここまで育ってきた大切な人材を失いたくない。どうやって引き止めたらよいのか」。
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私自身も、最初の会社を3年で退職した経験があるので、若者たちの気持ちはわかります。その一方、管理職経験者として頼りになりかけた人(リーダー候補)が辞めるというのは、組織として困るという状況もわかります。
◎アドバイスとしては次の3点です。
1.経営者、管理職の方には「引き留めても無理だと思います。もしも半年、1年たって戻りたいと言ってくることが可能な関係性を作って送り出してください」と伝えています。
1、2年育てた人財を失うのは痛手が大きい、これまでかけて来た経費と時間を考えると1年後に戻って来てくれるなら御の字です。
2.10代後半から20代前半の社員と組んで仕事をしているのが40代であれば、理解し合えないのが当たり前なので、せめて30代前半、出来れは20代の社員とチームを組むように体制を整えよう。
同じ日本人、同じ会社に属するのに言葉が通じない、もちろん常識も違う2人がセットだとどちらにとっても苦しい時間です。
つい先日も、出版社の部長がこんなことを言っていました。「この特集を〇さんにやってもらいたい」と指示をしたら、「なぜ私なんですか」と切り返すそうです。
私たち昭和世代は、「はい」しか答えがないと育ってきたので、驚きです。でもそうしたことは珍しくはないようです。
3.社会人になった以上親は会社とは関係ないのですが、親にもサンキューレターなどを送る必要性もあります。同居していても一人暮らしをしていても、親との関係が濃いのが今の20代前半世代の特徴の一つです。子供から相談を受けたら、そんなのパワハラだ、上司とのやり取りを録音しなさいなんて、バカなアドバイスをしかねない親もちらほらいます。
私も今から10年ほど前に、有名大学を出たエリート女性が入社3日目に遅刻してきたとき、「遅れるのは仕方がないけど、始業前に電話連絡してください」と指導したことがあります。すると、お母様が「うちの子供は赤ちゃんを産んだばかりです。貴女も2人お子さんを育てていると聞いたけど、理解してくれないのね。パワハラね」と、会社のトップに、「加藤をクビにするように。マスコミに訴えるから」とギャーギャー言ってきました。
驚きました。
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第一回目は、3年目でやめようとしている当人ではなく、その組織の方に向けて書きました。
明日はご本人に転職6回の私からのアドバイスが出来るとよいのですが。