仕事の流儀 その9 マイノリティを極める①
コロナを経て、強制的にシステムも含め急激に変わりつつありますよね。最近30代の男女から聞かれるのは「これからの時代にどうやれば生き残れるでしょうか」。
自分で考えてよと言いたいところですが、真剣な表情に押されてしまい、自分の経験を基にアドバイスしています。
時代、国を問わず、求められるのは、他の人と替えることができない能力を持った『希少性の高い人材』だと思います。
では、どうすればそうした人材になれるか?自分が信じる道を選んでキャリアを積み重ねて歩いていくしかないのではないでしょうか。
ここで気を付けてほしいのは、多くの人は『キャリアの積み重ねは今、自分がやっている仕事を極めること』と考えがちだということです。
それは非常に険しい道だと考えます。例えるなら、オリンピックの金メダリストを目指すようなものです。すさまじい努力だけでなく、天賦の才も必要になります。
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私のような凡人はむしろ、『複数の軸』で勝負すべです。といっても、自信のない弱いものをたくさん軸として掲げるのではありません。
『この分野についてなら、他の人よりもできる。好きだから苦も無く続けられる』という軸を一つ確立することが第一歩です。
たとえば現時点で営業職に就いている人なら、『新規営業についてだったら、自分は百人に一人の能力を持っている』と自他ともに認められるレベルに到達することをまず目指してほしいです。自画自賛ではなく、他人にも認められるまでです。
自分の経験を振り返ると、これは30代半ばまでに実現しておくのが理想ですね。
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私はたまたま女性として生まれました。開放的なおおらかな地域なので、自主性を押さえつけられることはありませんでした。大学を出て、結婚をして、子どもを育てながら仕事を続けました。愚直に続けること、そして複数のスポーツ習い事を同時進行していました。
自分にとっての当たり前が、かなりレアケースで、マイノリティな素養が身についていた。これが売りになると気が付いたのは、32歳の頃でした。
明日は、マイノリティだからこそ、隙間を見つけて流れに身を任せる…についてお話します。