仕事の流儀 その7 心から楽しむ
「仕事を心から楽しみなさい」
この言葉は、ふるさとの先輩であるM先輩の言葉です。イベント運営会社を28歳の女性として40年前に起業し、着実に実績を積まれた方の言葉は重いです。
2004年の秋、「花新聞ほっかいどう」として初めての大型イベントを企画しました。
花×音楽×ワインをテーマにホテルの大ホールで、読者中心ではありますが有料イベントとして行うものでした。北海道知事にも開催宣言をしていただき、北海道各地から切り花生産者、フラワーアーティストに集まっていただくものです。
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企画段階、参加者募集、スポンサー集めまでは、予定通り進みました。
その先、当日参加の事業者の荷物搬送、残った商品を送り返す方法、各ブースの割り当て…こうした細かなことについては、イベント初心者の私にとって肩の凝るものでした。
プロのM先輩に指導を仰ぎながらも、日々ため息が多くなっていました。その時M先輩は「けいちゃん、主催者のあんたが面白い、楽しいと思って準備を進めないと、お客さんにはこのイベントの素晴らしさが伝わるわけないでしょ。しっかりしなさい」
全くです。私は間違っていた。その時から心を入れ替えて、ワクワクしながら仕事を進めました。
そしてイベントはお陰様で大成功。終わった後にM先輩と二人でススキノの小料理屋さんに行って打ち上げをしました。そして、うれし泣きをしてしまいました。
私たちの様子を見ていた、初対面の某金融機関のトップの方が「お姉さん名刺くださいよ」。2か月後に全面広告を出してくださいました。
「全力で仕事をやりきって、泣いてる人を見たのは10年ぶりかな。気持ちがいいから、あなたと一緒に仕事したくなったよ」。後日お礼に伺った時にそう仰ってくださいました。
振り返ってみると、仕事人生で奇跡が5度ほどありました。その最初が花イベント大成功とこの広告出稿でした。