働くことの意味 その10 次の世代につなぐこと
ライター、エディターを一生の仕事にしようと決めるきっかけになった、先輩が先日亡くなったことを知りました。
ショックです。
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札幌出身の女性で、コカ・コーラのCMのスタイリストをされたり、サライの食の大特集を担当される素晴らしい方でした。
私が25年前、撮影補助の仕事を頂いて、伊達市で2日間インテリア関係の一冊分の撮影に立ち会った時に出会いました。段取りとスタッフとのコミュニケーションの取り方が素晴らしかったことを覚えています。
一度だけ、サライの「空港の限定土産」という特集で一緒に仕事をさせてもらったことが、自分の仕事人生の中でも誇りになっています。
その後、お会いしたのは8回程度だと思いますが、その全部が東京の飛び切り美味しいお店に連れて行ってくださいました。
そして、そこで大将との雑談の中で、技やポリシーをさりげなく聞き出すことなどを教えてくださいました。
江戸前のすし店で、食べっぷりが良い私を対象が気に入ってくださり、カウンターの端から端まで全てのネタを食べさせていただき、その支払いは先輩がしてくださるという夢のようなひとときも経験させてくださいました。
いつもご馳走になって申し訳ないので、私も支払いたいとお願いしたことがあります。
その時先輩は「けいこが、この子は育てたいと思う若手にご馳走してあげて」と言われました。
一緒に仕事をする、打ち上げや楽しいひとときを共にしながら、少しでも学びの時間を与えてあげるのが、先輩としての務めだよと教えてくださったように感じています。
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入院されていたことも知らずにいた、ダメな後輩だった自分。後悔しても時間は取り戻せません。
素晴らしい先輩とお会いすることはもうできませんが、教えて頂いたことは守り、次の代にしっかりと繋げていきたいと思います。